コナンめも日和

「名探偵コナン」についてサンデー中心に書いています。

名探偵コナン 警察学校編 CASE.12 桜花爛漫

週刊少年サンデー2020年50号掲載


緊迫の諸伏編最終話!

ついに15年前の事件の犯人や真相が次々に明らかになりました。

サブタイトルの「桜花爛漫(おうからんまん)」は、満開の桜の花が咲き乱れている様子…まさに、扉のような状況ですね。

そして、諸伏の「桜」発言から、4人で教場旗を広げるというベタな展開もよかったです。


☆☆☆

クリーニング店の外守が15年前の事件の犯人だと気付いた5人。

諸伏が目撃したゴブレットのタトゥーは、観音像のタトゥーがクローゼットのスリットで上下見えなくなった時に見えたものだった。

外守の娘が盲腸炎で亡くなったことを受け入れられなかった外守は、病院に連れていった小学校の先生だった諸伏の父親が、実は娘をさらったのではないかと思い込む…

そして外守は娘を探すために諸伏の両親を殺し、今、娘によく似た女の子に何かしようとしている。

外守のクリーニング店の1階には、無数の爆弾が仕掛けられており、怪我をした松田と萩原に代わり、松田の指導のもと、降谷が爆弾を解体することに。

一方、店の2階には外守と娘によく似た女の子が。外守は爆弾で女の子とともに心中するつもりなのだという。

諸伏は外守に迫り、女の子を解放し、爆弾も降谷が無事に解体。一件落着かと思いきや、2階が突然爆発し、炎に飛び込む外守。

諸伏は外守を追い、4人は諸伏の指示を汲み取り、外で桜の描かれた教場旗を広げる。外守とともに諸伏は2階から飛び降りてーー⁉

☆☆☆


●諸伏編、完結

怒濤の展開で諸伏編 駆け抜けましたね!

諸伏の両親に手をかけた犯人は、警察学校御用達のクリーニング店の外守でした。

娘が病死したことが信じられずに、諸伏の両親を殺し、さらには関係のない女の子を巻き込んで心中しようとする、かなりの凶悪犯ですよね…

警察学校の近くに15年前の犯人がいるなんて、偶然にもほどがある…と思っていました。

しかし15年前の事件の時、クローゼットの中で眠る諸伏を発見して殺さないでおき、そばにいればいつか娘に会わせてくれるかも…という考えのもと、外守は諸伏のそばにずっといたのかもしれないですね。凄い執念…恐ろしい…

こんなにもヤバそうな感じの犯人って、最近は原作でもなかなか出てこないんですが、なかなか強烈…


そもそもクリーニング店の外守は「伊達編」の時から登場しているので、今まで少しずつ伏線が張られていたんですね。単なるモブキャラという訳ではなく…

コンビニ強盗の時に外守が「娘のオヤツを買いに」も、独り暮らしなのに娘がいるのは妙だと疑念を抱かせるため。

「萩原編」のバイク店に突然現れたのも、諸伏を見かけてついてきたため…だったりして。

「外守一 (ともり はじめ)」

まさに、はじめから外から見守っていた存在…だった訳ですね…

●焦りこそ最大のトラップ

降谷が『純黒の悪夢』で松田から爆弾解体を教わった、と話していましたが、それが今回の話だったんですね。

クリーニング店に大量の爆弾が仕掛けられていて、松田と萩原は怪我をしているので解体できない… そんなピンチに松田が指名したのが降谷!

松田が猫で怪我をしたことや、外守が工学部出身だったというエピソードがここに繋がってきたのは意外でした。

「焦りこそ最大のトラップ」この松田の発言が、後に『純黒の悪夢』で爆弾解体する降谷(安室)の口から出てくるんですね。熱いですねぇ…

そして、起爆スイッチをカチカチする外守は、『純黒の悪夢』のジンを思い出しました。

あのときもギリギリで解除成功したんですよね。

●業火の救出劇

外守の娘の有里ちゃんの言葉を用いて、外守を油断させ、起爆スイッチを奪い取る作戦の諸伏。

娘が生まれた午後4時半に爆発するように、2階にも爆弾が仕掛けられており、外守は自ら炎の中へ…

諸伏は外守に罪をちゃんと償ってほしいとの一心で炎に飛び込んでいったんでしょうね… 両親を殺めた犯人に死なれてしまっては、彼の心は晴れないままですし。

教場旗で諸伏を受け止める展開は以前予想した通りでしたが、目の前に満開の桜が飛び込んでくる演出は凄く好きです。

4人が旗の端をそれぞれ持って、諸伏を受け止める…まさに5人いたからこそできたことですね。

●僕もそっち側がよかったよ…

まさかの! あの! 警察学校編のティザーイラストの構図でこの話を締めるとは!

青山先生は、あのティザーを描いた時にこのラストを想定していたんでしょうね…

降谷が鬼塚教官を風呂場の前で足止めしている中で、4人は風呂掃除をきちんと終わらせピカピカに。

疲れてぐっすりと眠る4人を前に、降谷は「僕もそっち側がよかったよ…」と思う。

この「そっち側」とは、鬼教官の相手をする側ではなく、風呂掃除をやる側という意味。ですよね…?

後々すやすや眠るこの4人が亡くなってしまうことを考えると、風呂場が生と死の境界線…この世とあの世だと深読みしてしまいがちですが。

単純に一件落着のほっこりラスト…という認識でいいのかもしれません。

●次号、最終回

えっ! 最終回⁉

初見びっくりしましたが、つまり「降谷編」=「最終回」で、1話のみなんですね。

4人は3話ずつで、降谷は1話、全13話。

「13」は「忌み数」とも言われて不吉な数字。

13日の金曜日」といえば、原作でも色々ありましたし、劇場版13作目は黒ずくめが登場する『漆黒の追跡者』でしたね。

まぁ深いこと考えずに、単なる偶然だと思いますが(笑)

降谷編で警察学校を卒業して…色々どうなったのか描かれそうな気がしますね。

単行本 上巻も発売されますし、しかも表紙で最終回。

昔は表紙で最終回はあまりなかったですが、最近は『銀の匙』とかも表紙で最終回でしたね。

そもそも、この警察学校編は表紙掲載率が恐ろしく高い作品なので、最終回表紙は、やはり来たか…という感じです(笑)

どんなラストが待っているのか楽しみです。