コナンめも日和

「名探偵コナン」についてサンデー中心に書いています。

名探偵コナン 警察学校編 CASE.11 鳩首凝議


週刊少年サンデー2020年49号掲載


警察学校編 諸伏編、緊迫の第2話!

ついに諸伏の口から15年前の出来事が明かされる…

今回は事件の内容と容疑者の紹介がメインだったので、推理が中心の内容でしたね。

そして諸伏兄弟について改めて考えさせられました。


タブタイトルの「鳩首凝議(きゅうしゅぎょうぎ)」

人々が集まって額を寄せ合い相談すること。まさに、今回の状況ですね。


扉はゴブレットのタトゥーを思い浮かべる諸伏。


☆☆☆

15年前、諸伏家に父の知り合いの男が訪れる。その人物は急に声を荒らげ始め、母は押し入れに景光を隠す。

血の匂いがたちこめ始めた時、男は景光が遊んでいた女の子の名前を呼び始める。

男が血で足を滑らせた際、景光のいる押し入れに寄りかかってきた時、ゴブレットのようなタトゥーを目撃。

その後、景光はいつの間にか眠ってしまい、林間学校から帰ってきた兄に、両親が亡くなっていることを伝えられる。

事件のショックで軽い記憶喪失と失語症になった景光は東京の親戚に引き取られ、後に降谷と出会うことに…

松田ら4人は、その事件に関わっていそうな3人の人物に会っていたことを明かし、それぞれの情報を伝える。

何かが引っかかる景光。昔もらった兄からの電話で、あの時隠れていたのは「押し入れ」ではなく、「クローゼット」だったと言われるが、景光はあの時押し入れにいた記憶が…

景色が犯人を覗いていた隙間は、クローゼットの横のスリットだったのではないかという可能性が浮かび上がり、何かに気付く5人ーー!!!!!


☆☆☆

●タトゥーの真相

警察学校編が始まった時から、ずっとゴブレットのタトゥーが登場していましたが、
あのタトゥーは一種の錯視だったんですね。

ルビンの壺。

見方によっては向かい合っている人物にも見えるし、壺にも見える図形のこと。

諸伏がゴブレットだと思ったものは、クローゼットの横のスリット越しに見た、向かい合った観音像のタトゥー。

ちょうど観音像の間の空間がゴブレットのように見えるので、諸伏はゴブレットだと思い込んでしまったんでしょうね…

縦ではなく、横のスリットで見ることで成立する錯視なので、5人は同時に気付いたみたいですね。

つまり、諸伏の両親を襲ったタトゥーの人物は、クリーニング店の外守。

タトゥーを入れたのは20年前なので、辻褄も合いますし。


教場旗をクリーニングに出すと言っているので、おそらく5人はクリーニング店に向かったんでしょうね…

そこで諸伏編冒頭の火事に遭うんでしょうか…

しかし、諸伏が突っ込んでいるように、15年前の犯人が彼らの周りに偶然現れるなんてことが本当にあるのかどうか、気になる部分ではありますね。

●語られる諸伏の過去

そして今回の話の中心は15年前の話。

諸伏の語り口調があまりにも小説的でびっくりしてしまいます… 彼には文才もあるのかもしれませんね…

普通こういう回想シーンって、話すのは最初だけで、後は自動的に回想が描かれる演出が多いんですが、諸伏が全部話している見せ方ですね。

鉄の匂い=血は、よくある表現なので説明しなくてもよかった気もするような。

諸伏の両親がなぜ、犯人に殺されたのか。なぜ「有里」と呼んでいたのか。

昔よく遊んでいた女の子 有里。犯人はその親もしくは関係者で、諸伏家まで探しにやってきてトラブルになったんですかね。

娘を隠しているんじゃないかと、わざわざ家の中を探し回っているのもおそらくそうでしょうね…

「長野一家死傷事件」と最初の頃書かれていましたが、今回は「長野夫婦惨殺事件」になっていました。

諸伏が怪我していないことから、修正されたのかもしれないですね。単行本でも変更になっているかも。

●諸伏兄弟

それにしても、この回想の中で驚いたのは諸伏高明ーー つまり諸伏景光の兄ですね。

最初の回想では描かれていなかったので気になっていましたが、林間学校に行っていたんですね。

しかも両親を殺され、押し入れの中にいる弟を発見するも、この冷静さ…

林間学校から帰ったばかりの中学生ですが、あまりにも落ち着いていて、逆に怖いくらいです。

いやもしかすると、弟を落ち着かせるために冷静に振る舞っていたのかもしれないですね。

降谷が自慢気に諸伏の兄について話しているのも、一度会ったことがあるから…というのもありそうです(笑)

髭のない諸伏警部。原作の「赤女」で出てきた長野の警察学校時代の回想にも髭はありませんでしたが、一体何がきっかけで髭をはやすことにしたんでしょうね(笑)

失語症になった諸伏。

失語症」は、脳卒中や交通事故で脳に何らかの障害が起こった時に起こるもの。

失声症」は、精神的な問題などでコミュニケーションがとれなくなること。

どちらかというと、失声症が正しいのではないか…と思います。。


そんな声が出なくなった諸伏が出会ったのが、降谷。さらっと諸伏と降谷の出会いが描かれましたね。

降谷と出会うことで、諸伏は声が出るようになり、コンクパール回の回想に出てきたように、兄に電話した…ということに。

兄にとっては、弟が事件にショックを受けて声が出なくなっていることは知っていたでしょうから、
嬉しそうな弟の声を聞くことができたあの電話は兄・高明にとって忘れられない思い出になっているのかもしれませんね…


さて、5人は風呂掃除をさぼって犯人のもとへーー⁉

どんな展開が待っているのか楽しみです。