FILE1060 ショーはこれから
週刊少年サンデー2020年39号掲載
優作ピンチ⁉「TVで推理ショー」編 解決!
まさかまさかの展開の連続でびっくり!でした!
ショーはこれから…
いやいやまさかここまでとはな…
扉はサムターン錠とドアノブ、探偵バッジで情報を伝えるコナン。
☆☆☆
連続殺人の犯人は、アナウンサーの夢川彩子。
テレビの前で驚く蘭達に加え、優作に変装したキッドも驚きコナンにツッコミ。
番組は続行。被害者の部屋のドアには共通点が3つ。
1つ目は、扉のレバーハンドルの上にサムターンの鍵がついていること。
2つ目は、何かを挟んで引っ掛けられる物が落ちていたこと。
3つ目は、取っ手付きの重さのある物が落ちていたこと。
サムターンに挟める物(ヘアクリップ・割り箸・トング)を挟み、
その先に重さのある物(紙袋・コンビニ袋・フライパン)を引っ掛け、それぞれレバーハンドルの上に置く。
落とさないようにドアを閉めて、外からレバーハンドルを下げれば、置いた物が落下してサムターンが回り、密室が完成!
現場の状況から、背の低い左利きの人物の犯行だと推理。左手の腕時計は抵抗された傷を隠すため。
動機は、彼女が思い付いたトリックを勝手に使われてしまったことがきっかけ。
目暮警部が到着し、渋谷にキッドが現れたことを知るも、コナンはキッドが優作に変装しているので偽者だと言い張るが……
実は優作に変装していたのはベルモットだった…⁉
RUMからの命令で優作を探りに行っていたという。
一方、焦るコナンは寝ている優作達に報告しようとドアを叩くと現れたのは、赤井ーー‼‼
☆☆☆
●優作たちの作戦
キッドが優作に変装するほのぼの回かと思いきや、まさかの展開になりましたね(笑)
有希子が誰かに監視されていると知った優作は、あえて目立つ行動をとって相手の出方を見る作戦に。
そこで怪しげなイタリアンのチラシが入っていたので行ってみると、料理の味がおかしかったので、食べるフリをして…
料理を全部バッグの中にって、有希子さんもやりますね(笑)
料理にはジスチグミン臭化物が入っていて、その症状が出たフリをして、組織の人間を工藤邸に誘い込むという作戦。
しかしコナンにはこのことを知らせなかったのはなかなか危険ですよね。
工藤邸にやってくるのがベルモットで良かったというべきなのか… 有希子がベルモットのことを友人として「シャロン」と呼んでいるのは嬉しい。
RUMがバーボンに工藤新一について探れと言われても、工藤邸にてお茶会が開催されてしまい、
今回もRUMがベルモットに工藤優作について探れと言われても、優作の作戦通りの展開になってしまい…
RUMも大変ですね(笑)
組織が今大変なことになっているそうですが、このことも関係しているんでしょうか。
●ショーはこれから
これで組織に工藤邸を襲撃される心配はなくなり、後は備えるだけ。
「組織(かれら)の… 大きな… 動きに…」
アオリの「ーー前座は終わった。ショーはこれから。」
フォントもいつもと違いますし、カッコよすぎですね!
この「ショーはこれから」。
今回のシリーズが「TVで推理ショー⁉」で始まり、「ショーの打ち合わせ」と来て、「ショーはこれから」で締め。
「ショー」って、TVでの推理ショーの話かと思いきや、「組織の大きな動き」というダブルミーニングでもあったというのに驚きました。
そのため、今回の話の扉に「ショーはこれから」と書かれていて、もしかして話が続くのか⁉と思いましたが、最後のページを見て納得。
これでもう次回から組織編が始まってもおかしくないくらいですね。なんといっても、「100巻」ですから!
ホントにこれはこれから何が起きるのか楽しみです。
●「優作に変装しているキッド」に変装していたベルモット
今回の話を色々と振り返ると、まずここが一番の衝撃ですね。
最初1話目のラストに登場した優作を見て、誰かが変装している! と。
優作本人は倒れ、優作に変装している有希子も倒れ、残された変装できる人物。
可能性として挙げられるのが、キッド そしてベルモット。
しかしあの口元の感じでキッドだと思ってしまったんですよね…
しかも2話目からキッド(快斗)の口調で話すので、もうキッド本人だと思ってしまいましたね(笑)
しかも、コナンが「怪盗キッド‼」と名指しで呼んだ時、優作の背後にキッドの背後霊が!
ここでみんな優作がキッドだと思い込んでしまいました。
背後霊も発言者のイメージなので、(蘭が時々コナンに新一のイメージを重ねる…みたいな)必ずしも正しいとは言えない存在。
背後霊という馴染みあるものを逆手にとって、読者を欺いた訳ですねぇ…
そもそもベルモットって、コナンとキッドの関係性をどこまで知っているんでしょうかね。
以前『漆黒の特急(ミステリートレイン)』の話で、シェリーに変装していたのがキッドだと後で気付いたベルモット。
あの時のコナンとキッドの電話を盗み聞きでもしていないと、ここまでコナンに対するキッドを再現できないですよね…
ベルモット恐ろしや。
まぁでも、「この優作って、本当にキッドが変装している?」と気になる部分は振り返ればありましたね。
まず、薬局に現れた、帽子をかぶった黒い人影。
よく見ると帽子の形が、快斗愛用の黒い帽子と違い、ハンチング。
つまり、薬局にいた人物は快斗ではない…ということを意味していたんですね。
そして、工藤邸に入ってくる時の「了解」とニヤリとした口元。
あれは工藤邸に侵入できたことを喜ぶというベルモットの笑みだったんですね。
現場にヘアクリップが落ちていることを不審に思ったのも、女性目線だから?
フィギュアのことを「人形(ドール)」と言っていたこともひとつ。
探偵じゃなく「泥棒」発言も。キッド本人なら「怪盗」と言いそう。
夢川アナウンサーの手を取る優作も、これがベルモットだと考えるとなかなかにシュール。
しかも、この時コナンは優作の足を踏んでいるので、まさかこの時キッドではなくベルモットだとは思わなかったでしょうね(笑)
しかも、ベルモットもまさかコナンが足を踏んづけてくるなんて思っても見なかったかも?(笑)
なかなか真実にたどり着けない優作キッド。これもベルモットの演技でしょうか。
そして夢川アナウンサーが犯人だと伝えた後で驚く優作キッド。
演出上の都合でしょうが、本来ならコナンが犯人の名前をイヤホンで伝えた時点で驚くはず。これもベルモットの演技ということに…?
こうやって話を振り返れば、色々と新たな発見の連続。青山先生の巧妙な物語展開にやられました…
しかもこれが3話完結で描かれたというのも凄いですね…
●扉の向こうに、赤井秀一
そして今回、FBIの用事で不在にしている赤井がおいしい場面に登場!
焦るコナンが扉を開けたら赤井がいるって、凄いシチュエーション。
しかも内緒ポーズにイヤホン、さらに黒いTシャツというスタイルで完全に新たな一面を見せてきましたね(笑)
赤井さんの鎖骨が見えてるってなかなかレア。
FBIの面々、ジョディやキャメルも久々に登場!
1話目で有希子が話していた「FBIの用事」もしっかりと伏線だったとは…
盗聴器や隠しカメラの類いは付けられていなかったのは、あえて付けないことで優作達を油断させる組織の作戦とも言えますね。
ベルモットは「必要とあらば…何時でも…」といつでも殺せるようなことを言っていましたし。
工藤夫妻と赤井とFBI、もはや最強の布陣すぎて、コナンが少し蚊帳の外になっている感じも否めないところ。
コナンがどう動くのかが今後の見所でしょうか。
●オールキャスト出演!
さらに今回、3話完結という通常パターンながら、登場人物の豪華さが凄かったですね。
登場順に、
コナン
優作
キッド
中森警部
目暮警部
有希子
赤井(昴)
小五郎
蘭
ベルモット(シャロン)
ジン
ウォッカ
ジョディ
キャメル
背後霊出演も含めてここまでメインキャラが勢揃いする話って、なかなかありません。
ジン&ウォッカもいつものイメージではなく、実際に登場したのも嬉しい。記念すべき100巻ですからね。
夏だけど、ジン&ウォッカはいつもの黒服で車の中で涼んでいる感じですね。
さて、原作は45号から連載再開。
10月7日発売号なので、また1ヶ月近く連載が空きますね。
そしてゼロティは43号から連載再開。
9月23日発売。1話or2話掲載して、またしばらくお休みといった感じ?
次の原作のシリーズが終わると、警察学校編の諸伏編がスタートする予定?
とにもかくにも、再開後が楽しみです!
週刊少年サンデー 2020年39号(2020年8月26日発売) [雑誌]
- 作者:週刊少年サンデー編集部
- 発売日: 2020/08/26
- メディア: Kindle版