ゼロの日常 TIME.2 It's a piece of cake
安室透のスピンオフ、連載2話目。
扉絵は、路地裏を歩くバーボン…ですが、何となく新井先生の雰囲気が漂うイラストですよね。
個人的にはちょっとARAGOっぽいと感じました。
夜、ベルモットと食事。
組織としての仕事をした後に食事…
組織絡みの食事シーンといえば、バスジャック事件前のジンとウォッカと歌姫の話が思い浮かびました。
二人が食事しているのは、どこかの高級レストラン…「米花センタービルの展望レストラン」ですね。
レストラン アルセーヌ。
26巻で新一と蘭が食事するレストランで、今回登場する建物のアングルや椅子の装飾が同じですし。
ベルモットの宝物である新一と蘭が約束した場所で、ベルモットはバーボンと食事。
何気にベルモットはバーボンに、ある約束をしている関係ですからね。
…しかし、2話目のメインはなんといっても、フランベ。
ベルモットの口紅と指先は、青山先生がチェックした通りに直されていますね。
「組織」と書いて「われわれ」と読ませるのも、原作を意識している書き方。
怖い顔をしながらコアントローを使ったフランベを見る安室さん…
実はこの後に描かれる調理劇へのギャップを狙った演出なんですが、
バーボンとしての表情を描きつつ、脳内では本当は別のことを考えていた…というのが面白いですね。
そして「It's a piece of cake」というベルモットのセリフも、後半への伏線になっているのも面白いです。
そして、朝ーー
少年のような表情で朝食を作る安室さん、日本の食材を日本酒でフランベ。
きちんと「いただきます」と言う姿は、『ゼロの執行人』プレストーリー「ケーキが溶けた!」を思い出します。
安室さんの料理の手さばきやこの食べっぷりを見ていると、まるで料理漫画か何かを読んでいる気分になりますが(笑)、
ここまで多くの料理を朝食に作ってしまうのは凄いですね…
そう、すべては、「It's a piece of cake」のために…
作中にあった通り「It's a piece of cake」は「楽勝」という意味ですが、
他にも「朝飯前(あさめしまえ)」という意味もあります。
つまり、2話のタイトルが「It's a piece of cake」なのも、
安室さんの「朝飯前」を描いた話だから…ということですね(笑)
来週は、ラストにちらりと安室さんの口から出てきた「風見」の話。
どんな仕事ぶりが描かれるのか楽しみです。
ところで、ちょっと個人的に気になったのが、連載ページ。
今回12ページ連載でしたが、この感じだと、毎週12ページのペースで連載していくということなんでしょうかね…
サンデーは基本16~20ページ連載なので、少し少なめといった形ですね。
毎週連載でなおかつ、青山先生の絵柄に合わせる必要もありますし、無理のない連載ページといったところでしょうか。