コナンめも日和

「名探偵コナン」についてサンデー中心に書いています。

『ゼロの執行人』と他の劇場版との繋がり

名探偵コナン ゼロの執行人』が公開されて早くも1ヶ月。
興行収入も気がつけば『純黒の悪夢』63.3億円を超えたそうで、
どこまでいくのか楽しみなところ。


劇場版名探偵コナンは、今までの劇場版とも色んなところで繋がっていたりするので、
見返してみると面白いかも…?なんて思う作品を個人的にリストアップしてみました。


■安室透が登場『純黒の悪夢

今作で活躍した安室透の銀幕デビュー作、劇場版20作『純黒の悪夢』です。

黒ずくめの組織とFBI、公安が衝突。

因縁の相手 FBIの赤井秀一との観覧車の上での格闘も話題にもなりました。

この作品で、安室こと降谷零の部下である風見裕也も劇場版初登場。

ちなみにこちらも『ゼロの執行人』と同じく、櫻井武晴さんの脚本。


■櫻井脚本『絶海の探偵』『業火の向日葵』

「相棒」「科捜研の女」シリーズも手掛けている櫻井武晴さんが劇場版コナンの脚本を書かれるのは、今作で4本目。

先ほど紹介した『純黒の悪夢』、
そして劇場版17作『絶海の探偵』と19作『業火の向日葵』です。

『絶海の探偵』は、イージス艦を舞台にしたスパイミステリー

この作品から毎年興行収入更新の快進撃が始まりました。

京都 舞鶴の海を中心に、コナンと某国の工作員Xとの頭脳戦が始まるのですが、専門用語が飛び交ったり、格闘もあったり、展開が二転三転したり…

個人的には『ベイカー街の亡霊』に次ぐ劇場版コナンの異色作だなと感じています。


『業火の向日葵』は、怪盗キッドゴッホの「ひまわり」を巡るアートミステリー

こちらは本当に賛否両論で、公開までの大人の事情などが見え隠れするちょっと…これでいいのか?と思ってしまう作品。

脚本を担当した櫻井さん自身も、半分以上が別物になっていると言われるくらいの
当初の想定とは全く違う作品になっています。

そもそもキャッチコピーのアートミステリーとは何だったのか…という話なのですが、
調べてみると当時の裏話などが出てくるかもしれません…

おそらく脚本の櫻井さんが劇場版コナンを書いた中で、最も納得いかなかった作品だろうなぁと個人的に思っています。


■毛利夫妻を描いた『14番目の標的

今作は小五郎逮捕という衝撃展開から始まり、
妃弁護士が小五郎のために奔走するという今まであまり見られないテイストでした。
小五郎と英理のラブな展開もあったり…


蘭の両親 毛利小五郎と妃英理はなぜ別居することになったのか?

その謎が描かれているのが、劇場版2作『14番目の標的』です。

『ゼロの執行人』にもそのあたりはさりげなく描かれているのですが…
その部分を描いた立川監督、さすがだな…と思いました。

ちょっと話がそれる感じですが、『14番目の標的』にも劇場版の中心となる舞台の建物が登場します。

「海洋娯楽施設アクアクリスタル」
水に浮かぶタワーのような造形で、今作の「エッジ・オブ・オーシャン」と少し似ているんですよね…

ラストのワイヤーロープが外れる展開は、アクアクリスタルが爆発で崩壊する光景を彷彿とさせました。


話を戻しますと、小五郎演じる小山力也さんと、英理演じる高島雅羅さん。

劇場版コナンでは初共演かと思いきや、劇場版10作『探偵たちの鎮魂歌』で共演しています。

高島さんは、妃英理役。
(何気に英理さんは12年ぶりの劇場版出演だったんですよね…)

小山さんは、竜 阿茶…という冒頭で爆破されてしまう探偵役。

ちなみに、安室透演じる古谷徹さんも、『探偵たちの鎮魂歌』に伊東末彦役で出演されています。



■警察官が狙われる『瞳の中の暗殺者』

今作では、公安の警察官が死傷する大事件が発生しますが、
以前劇場版でも警察官が標的になる事件が起こりました。

劇場版4作『瞳の中の暗殺者』です。

あの佐藤刑事が銃で撃たれてしまう衝撃的な展開で、
初めて観た人は結構ショックを受けた人も多いかもしれません…

警察内の殺伐とした重苦しい雰囲気…なんとなく、今作にも通じる部分があるように感じました。

またこの作品には、個人的に印象に残っている「雨のシーン」があるんです。

実はこれが後々重要な場面になってきます。

『ゼロの執行人』でも印象深い雨のシーンがあったので、観ているとたまに『瞳の中の暗殺者』を思い出したりもしました。



■FBIが初登場『異次元の狙撃手』

さて、劇場版との繋がりについて色々と語ってきましたが、この作品で一応最後にしたいと思います。

個人的に『ゼロの執行人』と対になる作品ではないかと思っているのが、

劇場版18作『異次元の狙撃手』です。

この作品では、ジェイムズやジョディ先生にキャメル、そして赤井秀一といったFBIのメンバーや赤井の妹 世良真純や謎の大学院生 沖矢昴が初登場しました。

ラストには当時衝撃の真実が明かされ、話題になりました。


クライマックスのコナンと赤井の連携プレーも見所のひとつ。

『ゼロの執行人』でコナンと安室が連携したように、こちらもラストで連携しているので、作品構造としてよく似ているものとなっています。

そういう点でも対になる作品ですね。


『ゼロの執行人』を観て、他の劇場版作品を観て、さらにもう一度『ゼロの執行人』を見ると、気付かなかった何かを発見するかもしれないのでオススメです。