FILE1037 時の流れを…
堆黒盆と灰原を巡る世良&昴 シリーズ3話!
昴と世良…突然の兄妹対決が勃発!
今回はその兄妹対決以上の衝撃が突然乱入してきた、かなり驚きのエピソードでした…
今回のタイトルの「時の流れを…」は、最初「時の流れに逆らって、死者を蘇らそうとしているのだから…」を思い出しましたね。
☆☆☆
自分が女だとどうして分かったのか、昴に詰め寄る世良。
しかし、昴は女性特有のヒップラインから、女性と判断したと言い訳。
そんな世良を見守りながら、昴は18年前の飛行機での出来事を思い出し、「随分大きくなったもんだ…」と微笑む。
鑑定士が来れないことが分かり、悩む警部達のそばで、世良は灰原に追求を続ける。
一方昴は母親である「領域外の妹」の安否を確認し、コナンは「領域外の妹」の本当の意味に気付く。
そして博士が鑑定を依頼している小皿を見ていた3人は、事件の真相に気付きーー⁉
☆☆☆
昴と世良
事件のことを忘れてしまいそうになるほどの、情報の嵐でしたね(笑)
まずは世良が「女」だとなぜ昴は分かったのか…という話。
そもそも『工藤優作の未解決事件』の時に2人は会っていて、世良は制服姿だったんですが… 今回は完全にスルー、全く触れられませんでした(笑)
しかも昴は「オシリですよ」「女性特有のヒップライン」から世良を女性と判断。兄でなければ、なかなか危うい発言(笑)
チェリーといい、ヒップラインといい、昴さんというか赤井さんは妙に英語のワードを入れてきますね。
ここにきて、コナンは「世良って赤井さんの妹でしょ」と本人に確認。「ボウヤは何でも知ってるな…」って、この間のコナンが安室に「RUM」のことを話した反応を思い出しました。
赤井は出来る限り妹を組織の件に巻き込みたくないそうで、わざと正体を明かさずにいるようですね。
そのために世良は兄が死んだと思っている状態に…
☆☆☆
あれから18年
昴が突然回想したのは、18年前の出来事ー!!!
赤井秀一 (15)
赤井秀𠮷 (11)
赤井メアリー (36)
まさか15歳の赤井さんが見れるとは!
しかも11歳のチュウ𠮷に、36歳のメアリーも!
18年前なので、赤井さんは33歳、チュウ𠮷は29歳、メアリーは54歳ということに。
チュウ𠮷は初登場で28歳だったので、現時点でいつの間にか誕生日を迎えたのかもですね…
赤井さんは飛行機の中でも帽子をかぶっていて、実際この頃どんな髪型だったのか分かりません(笑)
チュウ𠮷は英語で話したと思ったら、急に日本語で話すのも可愛いですし、メアリーも美人…
15歳ということで この話がアニメになったら、池田秀一さんが演じられるのでしょうか…それとも田中真弓さんだったり?(笑)
以前『意外な結果の恋愛小説』で、世良が言っていた「昔から世話になってるパパの友人」は、羽田浩司の両親だということも判明しましたね。
しかし、この回想にはおかしな点が色々とありまして、そこが引っ掛かっています。
まず、「18年前」なのに、「羽田浩司が亡くなっている」ということ。
羽田浩司が亡くなったのは、「17年前」。これは以前作中で触れられているので、揺るがない出来事。
つまり、赤井の「あれから18年か」
もしくは、
メアリー「その浩司さんがアメリカで謎の死を遂げて~」以降
のセリフが間違っていることになりますね。
もしこれが17年前の出来事なら、羽田浩司死亡→赤井務武アメリカへ→務武からのメール→イギリスから日本へ
という流れに。
しかし、この順番が妙なんですよね。
『さざ波』シリーズが収録されている92巻の巻末年表は
「18年前 赤井務武 家族を日本へ逃がす」→「17年前 羽田浩司死亡」
『SDB BLACK PLUS』は、「赤井務武 家族を日本へ逃がす」→「17年前 羽田浩司死亡」
となっていて、いずれも赤井一家が日本へ来てから、羽田浩司が亡くなったということになっています。
そのため、今回のイギリス→日本行きの飛行機の中で羽田浩司が殺された話をするメアリーというのは非常におかしな状況に。
赤井秀一の言っている「メールで父さんに言われたこと」が、92巻の「いいか、この先、私はいないものと思え」だとすると、メアリーが「すぐ戻って来るわ」というのも妙に楽観的な気がしますし…
やはり、18年前、イギリスから日本に到着→17年前、羽田浩司死亡→務武からのメール…という流れが自然ですよね。
さらに謎は、メアリーがお腹を見ながら「あなた達の妹よ!」というセリフ。
あまりお腹が膨らんでいない状況で赤ちゃんが男の子か女の子か分かるものなんでしょうか…
これがかなり膨らんでいれば自然なんですが、それだと「18年前」に矛盾しますし…
世良真純が生まれたのは17年前なので。
このシーン、以前安室の回想でエレーナ先生が志保を妊娠していると厚司に伝える場面を思わせますね。
そういえば92巻で10年前の赤井が「そういや渡米する前、母さんの腹が膨らんでたな…」というセリフがありましたが、あれ赤井なりの照れ隠し的セリフだった訳ですね。
もうすでに18~17年前に妹が生まれることは分かっていたはずですから。
「随分大きくなったもんだ…」という赤井の心の声も、実は妹を一番気にかけていたのは自分だと言っているような感じですし(笑)
やはり、ここまで矛盾点が出てくると、単行本では確実に修正されるでしょうね…
☆☆☆
「領域外の妹」の本当の意味
「言い得て妙…」という灰原のセリフにまたしても反応する世良、しかし昴がツッコミを入れてきて世良の蹴り技が炸裂!
と思ったら消えて、世良のすぐそばに移動(笑)
『魚が消える一角岩』並みの瞬間移動でした。
しかし赤井さん、またしても「50:50 (フィフティ フィフティ)」というお馴染みの口癖を言ったがために、世良に「え?」と何か感づかれてしまう始末に。
以前ジョディ先生とデパートでぶつかったときも「50:50」と言ってしまったために、昴の正体が赤井だとバレましたが、今回ももしや世良に正体がバレてしまう感じですか…?
そして赤井は母親の安否を確認したかったことが判明。
次男のチュウ𠮷とは連絡とっているのに、やはり母親のメアリーとは赤井は連絡とってなかったんですね(笑)
赤井家強いんですが、どうにも報連相が全くできていないのが弱み…
コナンは、母親のメアリーがAPTX4869を飲まされて体が縮んだことを見抜き、イギリス人という点から「領域外の妹」の本当の意味にも気付くことに。
「領域外の妹」の正体については、今まで色んな推理が展開されていましたが、彼女はイギリスの秘密情報部「SIS (Secret Intelligence Service)」の人間で間違いないみたいです。
「妹」=「sister」から「領域」=「ter (territory)」を取ると、残るのは「sis」
すなわち「SIS」になる…という言葉遊び。
通称「MI6」…イギリスの情報機関の1つで、マークにイギリスの国章が入っているのも特徴ですし、コナンが思い浮かべている国章と一致。
MI6といえば、『007』シリーズのジェームズ・ボンドが有名ですね!
コナンでは「水無怜奈」や「本堂瑛祐」の元ネタになったキャラですし。
「領域外の妹」が鍵穴に登場した83巻、『意外な結果の恋愛小説』で小説家の火浦が「007じゃあるまいし…」と言っているのも、まさに「領域外の妹」の正体をさりげなく提示していたということに。
『霊魂探偵殺害事件』では、犯人がメアリーによって気絶させられたことを受けて、コナンは「シークレットサービス並みの早業で…」と言っていましたしね。
コナンが赤井と世良の母親の正体に気付いたことが後々どう影響を与えるのか気になります。
個人的には、今回のような流れで「あの方」が烏丸蓮耶だとコナンに気付いてほしかったですね… あの展開はやっぱり駆け足過ぎた気がしますし。
☆☆☆
事件の真相
今回の事件のことが忘れ去られそうになりますが、
本物の盆を持っているのは誰なのか?
博士が鑑定を依頼した小皿、特に烏丸の紋章が彫られているようには見えなかったのが少し残念。
しかしこの小皿、鑑定士が「驚く顔が見てみたい」と言うくらいなので、とんでもない価値があるものなのかもしれませんね…!
博士は 盆を鶴のクチバシが上を向いた状態で裏返したと思っていましたが、
どうやら鶴のクチバシが右上になっていた状態で裏返したみたいですね。
鶴のクチバシが右上になっている状態で真横に裏返して、血の跡が右上に来る盆を持っているのが犯人…
つまり、証券会社社員の遠島が犯人ということに。
では本物の盆の持ち主は蝶野と坂巻のどちらか…
コナンが、箱の座布団のある部分に血がついている人物は誰か高木刑事に聞いていたので、おそらく座布団に血がついていそうな蝶野が本物の盆の持ち主ということでしょうか?
被害者が殺された時 箱を開けていたので、殴られた時の血が箱の中にも飛んだ可能性がありますし。
ただその場面を見てみると、3つとも箱が開いているので、どの箱に血が飛んだとも言えないんですよね…
次回解決編!
事件の真相
博士の盆の価値
世良と灰原の薬を巡る攻防戦の結末
世良と昴の関係性の変化
「領域外の妹」の本当の意味
これらが全て描かれるんでしょうか…楽しみです!
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