コナンめも日和

「名探偵コナン」についてサンデー中心に書いています。

『ゼロの執行人』興収記録更新と劇場版コナンの転機

現在大ヒット公開中の劇場版22作『名探偵コナン ゼロの執行人

5月20日時点で、累計興行収入が72億円を突破!

累計動員も552万人を突破、

動員ランキングでも6週目で1位獲得し、V6を達成。

さらに劇場版コナン史上最高の興行収入を記録した『から紅の恋歌』の68.9億円を超え、
『ゼロの執行人』が歴代最高記録を更新。

劇場版コナンが興収記録を塗り替えるのは、なんと6年連続。

2013年 36.3億円 絶海の探偵
2014年 41.1億円 異次元の狙撃手
2015年 44.8億円 業火の向日葵
2016年 63.3億円 純黒の悪夢
2017年 68.9億円 から紅の恋歌
2018年 72億円(公開6週目) ゼロの執行人

…まさか、ここまでとはな…と恐ろしくなりますが、多くの方に『ゼロの執行人』を観てもらえて、本当に嬉しいです。

興収80億円も視野に入っていると話に聞きますが、一体どこまで行くのかちょっと楽しみなところです。


劇場版コナンがここまで大きく 多くの方に観られるようになったのは、
今まで積み上げてきたものの結果だろうなと感じています。

諏訪道彦プロデューサーによる「コナンは卒業しない」発言もあったように、

親世代から子世代へと年々新たなファンを獲得していく流れもヒットにもつながっているんでしょうね。


ただ個人的には、劇場版コナンの転機になった作品が3つあると思っています。


1つは、2009年公開の13作『漆黒の追跡者』

黒の組織が5作『天国へのカウントダウン』以来に登場し、興行収入も35億円を記録。

それまで最高だった6作『ベイカー街の亡霊』の34億円を破る結果となりました。

組織効果もあるでしょうが、個人的にはその年の3月に放送された『ルパン三世VS名探偵コナン』のSPも要因の1つになっているのではないかと感じています。

ルパンとコナンの夢の対決、視聴率も20%近く記録し、ルパンとコナンの面白さを存分に描いた作品でした。

この作品によって「コナンの面白さ」を再び感じる結果になり、コナンに注目が集まり、良い宣伝効果にもなったのかもしれません…


2つ目は、2013年公開の17作『絶海の探偵』

『漆黒の追跡者』の35億円を破り、興行収入36.3億円を記録する結果になりました。

この作品以降、明らかに劇場版コナンの方向性が大きく変わったと感じています。

劇場版15作から監督が山本泰一郎監督から静野孔文監督へ変更。

そして、16作目まで山本監督が総監督としてクレジットされていましたが、『絶海』から静野監督のみになり、静野監督の色がより強く。

脚本は『相棒』『科捜研の女』の櫻井武晴さんが初参加し、劇場版の作風もシリアスに。

さらに宣伝プロデューサーに林原祥一さんが着任し、宣伝方法がより斬新 効果的なものに。

他にも要因はありますが、劇場版コナンが明らかに変わり、大人が観て「コナンって面白いな」「観てみたいな」と思うポイントが増えていくきっかけになった作品だと感じています。



3つ目は、2016年公開の20作『純黒の悪夢


劇場版20作目にして、黒の組織とFBIと公安警察の三つ巴の戦いを描いた作品で、興行収入63.3億円。


劇場版コナン史上初めて、50億のラインを超え、60億円を突破しました。

コナンで初めて「入場者特典」を付けた作品でもあり、2018年現在唯一の特典付き作品。

特典といっても、今までの感謝を込めて、感謝のメッセージと劇場版19作品のうち1作品が観られるパスワードが載ったカードで、まさに感謝状でした。

これをきっかけに、過去の劇場版を見直して、さらにコナンが好きになった人もいるかも。


サスペンス要素とアクション要素を存分に盛り込んだお祭りのような作品。

赤井と安室の対決も話題になりました。


原作者の青山剛昌先生は、今までの劇場版全作品に関わっていますが、
『純黒』はアイディアやコンテ ネーム 原画などかなり細かく参加されいることが明らかになりました。

サンデーにそれらを収録した付録『黒の書』がついてきたり、
『シークレットアーカイブス』シリーズが創刊したり、
原作と劇場版との融合がより一層加速した作品になった印象を持ちました。

2014年公開の18作『異次元の狙撃手』では、原作の先を行く展開を見せましたが、『純黒』からその傾向が強まっていきました。


さて、毎年進化し続ける劇場版名探偵コナン

興行記録がどうなるのかも気になりますが、やはり立川監督に変わったことにより、ストーリーがどんな展開を見せるのか…どんな演出が観られるのか楽しみです。